ビタミンCは水溶性ビタミンなので
からだに溜まっていくビタミンではありません。
そのため、毎日必要な量を体に入れていく必要があります。
厚生労働省の食事摂取基準は下記の通り
推定平均必要量、推奨量、目標量のみで上限量の設定はありません。
上記の表では大人は1日に100㎎摂取すれば良いとされていますが
本当にそれだけで足りているのでしょうか?
ビタミンCの必要量
食事摂取基準では
1日に10㎎のビタミンCを摂取すれば
欠乏症(壊血病)は起こらないとされており
さらに、血漿ビタミン C 濃度を 50 µmol/Lにしておけば
抗酸化作用が期待できるとされています。
この、血漿ビタミン C 濃度を 50 µmol/L とは
成人が 83.4㎎/日摂取すればいいと考えられており
これを根拠に推定平均必要量は85㎎/日となっています。
しかし、ビタミンCの必要量には
かなり大きな個人差あるといわれており
その差は100倍もあると考えられています。
例えば1日に100㎎摂取すればビタミンCの必要量を充足できる人と
1日に10000㎎(10g)摂取しないとビタミンCが不足してしまう人が
いるということです。
自分の必要量がどれくらいなのか
どうやってわかるのでしょうか?
ビタミンCの摂取量の決め方
ビタミンCは水溶性ビタミンのため
体に溜めることができません。
そのため、上限量は決められていません。
だからと言って大量に摂取すると
腸の蠕動運動を促し
お腹がゆるくなったりやガスが発生しやすくなります。
また、腸はビタミンCを180㎎摂取すると
80~90%吸収できますが
1000~5000㎎では21%しか吸収できないという報告があります。
そのため、1度に大量に摂取するより
こまめに摂取する方が良いということになります。
そして、吸収されなかったビタミンCが大腸を刺激し
蠕動運動を促すため、 お腹がゆるくなったりガスが発生しない量に
とどめておくことをお勧めします。
おすすめの量は1日1000㎎(1g)~100000㎎(10g)です。
ビタミンCの過剰症
ビタミンCには上限量が存在しないため
過剰症と呼ばれる症状もありません。
しかし、過剰摂取による症状は存在します。
下痢や嘔吐、食欲不振などが現れやすい症状です。
さらに
ビタミンCは活性酸素を除去する還元剤として
働いていますが
活性酸素を除去した後、
自らは酸化されモノデヒドロアスコルビン酸ラジカルという
ラジカルとなります。
このラジカルは通常、酵素反応によりすぐに還元されますが
還元することができなかった場合、活性酸素と同じような働きをするようになってしまいます。
活性酸素を除去してくれるビタミンCが
活性酸素になってしまったら本末転倒です。
過剰摂取には気を付けて摂取したいですね。
また、ビタミンC摂取の時は、ビタミンCだけでなく
ほかの抗酸化成分(ビタミンE、コエンザイムQ10、カロチノイド、セレンなど)を
一緒に摂取することで体の中でネットワークを作り働くことができます。
ぜひ、様々な種類を摂取することをお勧めします。
ビタミンCの不足度チェック
- 傷が治りにくい
- あざができやすい
- 毛の乾燥やねじれ
- 歯茎が腫れている
- 歯ぐきから出血しやすい
- 鉄欠乏性貧血
- 皮膚が乾燥している
- 疲労感
- 下半身がむくみやすい
- 筋肉痛や関節痛がある
以上のような項目に1つでも当てはまれば
ビタミンCが不足している可能性があります。
ビタミンCは水溶性ビタミンで
体の中に溜めておけないので
毎日ビタミンCを摂取しましょう。