
先日、アトピーだと
ビタミンDが不足していることが多い
という内容の記事を見ました。
ビタミンDはアトピーと関係があるのでしょうか?
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎とは、かゆみのある湿疹が、慢性的に良くなったり悪くなったりを繰り返す病気です。アトピー性皮膚炎では、皮膚の”バリア機能”(外界のさまざまな刺激、乾燥などから体の内部を保護する機能)が低下していることや皮膚に炎症があることが分かっています。外からアレルゲンなどの刺激が入りやすくなっており、これらが免疫細胞と結びつき、炎症を引き起こします。また、かゆみを感じる神経が皮膚の表面まで伸びてきて、かゆみを感じやすい状態となっており、掻くことによりさらにバリア機能が低下するという悪循環に陥ってしまいます。成育で出生したお子さんを追跡している成育コホート研究から湿疹の経過には様々なパターンがあることが明らかとなっています。
国立成育医療研究センター/アトピー性皮膚炎
ビタミンDの働きとは
ビタミンDは、いくつかの食品に含まれ、強い骨を維持するためや健康のために必要な栄養素です。ビタミンDは、身体が食料品やサプリメントからカルシウム(骨の主要成分のひとつ)を吸収するのを助けることによって、強い骨を維持します。ビタミンDの摂取が少なすぎる人は、骨が軟化し、細くなり、脆くなる病気を発症するおそれがあります。この病気は、小児の場合は「くる病」、成人の場合は「骨軟化症」と呼ばれています。
eJIM/厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』/ビタミンD
ビタミンDは、その他多くの意味において身体にとって重要な栄養素です。たとえば、筋肉を動かすため、神経が脳と身体のあらゆる部位との間のメッセージを伝達するため、免疫系が体内に侵入してくる細菌やウイルスを撃退するために不可欠です。カルシウムと共にビタミンDもまた高齢者を骨粗鬆症から守ります。ビタミンDは全身の細胞内に存在しています。
アトピーは免疫の過剰な反応によって起こっていると考えられています。
ビタミンDが免疫の働きにかかわっているのであれば
ビタミンDはアトピーの症状に影響を与える可能性が
あるのではないかと思います。
夏は汗をかく時期のため
アトピーの状態が悪くなる方もいらっしゃいますが
夏に症状が軽快する方は
ビタミンDは皮膚で合成されるため
夏は外に出て日光を浴びることにより
たくさんのビタミンDが合成できるからかもしれません。
厚生労働省の定める「日本人の食事摂取基準」ではビタミンDの耐用上限量が決められています。
上限を超えないようにビタミンDをサプリメントなどで補充する方法も免疫機能を正常に保つためにいいのかもしれません。